福井中学校 人権劇の歩み
 
昭和59年より人権劇に取り組み、毎年上演している。
2年生が,それまでの人権学習の成果を生かし,自分たちの力で,
差別解消を実際に訴えていく。
この取り組みは今年で28作になっている。


人権劇の歩み  2010年8月6日 徳島新聞 朝刊で紹介される。


第1作 「春寒」(はるがん)   44分    1984(昭和59) 南部 守    

  テーマ・・・部落差別と障害者差別

テーマ・・・部落差別と障害者差別  同和問題はようわかっとう 地域懇談会の参加
 障害者の家族(障害者の妹を福井中学校に入学させたい) 連帯して差別をなくす みんなの幸せ・・・ 「わしな、やっとわかりかけてきた、同和問題は今までひとごとじゃと思っとった。同和問題を解決せな、弓子も幸せになれん」「世間や見栄では弓子は幸せになれん」


徳島新聞 昭和60年

 
      

  第2作 「団栗の詩」 47分  1985(昭和60)    南部 守

  テーマ・・・ 「もう差別やないから同和教育はいらない」
    中学校改築現場  PTA参観のあとの話し合い(同和教育は不必要)            学校でのいじめを通じて・・・
    「わしらはみんな団栗じゃ。一人では弱い団栗じゃ。」
    「その団栗はみんなで助け合って,みんなで力を合わせて生きていくんだ。」


  

  第3作 「団栗の詩U」  50分   1986(昭和61)  南部 守

テーマ・・・結婚差別   家柄がちがう  世間というお化け
同和問題に関わった元校長自己矛盾 心の弱さに気づく
「法律はできた、村もようなった。学校も行けるようになった。目に見える差別はめっぽう なくなりました。ですがね周りの人がちっとも変わっとらんのですよ。」
 

 

  第4作 「同じ空の下の同じ風」38分  1987(昭和62)  南部 守

 テーマ・・・村の祭りに参加するための被差別部落の人々の戦い ( 明治時代 解放令)
   祭りの太鼓の練習と神社の手洗い鉢奉納(福井町杉尾神社境内のちょうず鉢)
   「同じ空の下の同じ風 同じ風の中の同じ肌 なんの違いのあるものぞ」

 

    生徒作品 レリーフ


  第5作 「ホットケーキ」  36分   1988(昭和63)  吉田 忠彦

  テーマ・・・いじめ 
    いじめによる自殺未遂  学級での同和問題学習での建て前
    授業の時だけいいかっこ言って(建て前),実際には何もできていない
    弱いモノがより弱いモノをさがしいじめる   一人一人の人間の弱さ


 

  第6作 「出発」たびだち  40分  1989(平成元年・昭和64) 吉田 忠彦    

  テーマ・・・ 就職差別  
    就職差別につながる14項目
    コンピューター会社の面接で差別事件が・・・戦う主人公


 

  第7作 「でんでん太鼓の青春」50分  1990(平成2年) 広瀬 守

  テーマ・・・ 識字学級(国際識字年) 
  鉛筆のかわりにでんでん太鼓(子守)差別体験の話
 「明るいところからは明るいところしか見えないが,暗いところからはすべてが見える 」

 


  第8作 「あしたの風」39分  1991年(平成3年)   広瀬 守    

テーマ・・・ 進路について 集会所合宿で中島の体験談(同和奨学金)
 なぜ高校へ行くのか話し合い・・・集会所合宿での中島の話「ここで生まれたもんは、勉 強ようできても、学歴があってもいっしょじゃ・・」「やけくそになって自分で、自分をだ めにして、ほれが差別に負けとう証拠じゃわ」「私は奨学金で高校へ行く、ほれがこの地区 のためになると思うとうけんな」
 

  

  第9作 「どんなときも」 49分   1992年(平成4年)   広瀬 守  

テーマ・・・ 仲間  僕には仲間がいる どんなときも
母の死後残された兄弟3人、残された八百屋をめぐり次男伸次の生活の荒れが目立ち始めた。 学習会の冬季合宿で連帯参加の仲間と共に本音を語り合い、伸次を支えていく。伸次は母の残した八百屋を守りたかった・・・・
サトシやミチコには大きな悩みがあるのに、どんなときも立ち 向こうとる どんなときも自分を仲間を大事にする  どんなときも頑張るけんな。

   

第10作 「決心」 50分  1993年(平成5年)     清水 聖三          

テーマ・・・部落差別とアイヌ人差別(国際先住者年)
    被差別部落に生まれた教師が北海道でアイヌの人たちが差別に負けないで
    戦っている姿を見て自分も部落差別に立ち向かっていく。
    悩みは打ち明けることで小さくなる。共に戦う仲間をつくろう。


 

第11作 「明日に向かって」44分  1994年(平成6年)    清水 聖三  
  第11作 「明日に向かって」
  テーマ・・・結婚差別
  被差別部落出身の隆志と娘(愛子)の結婚に直面した家族の葛藤
  差別はいけないと知りつつ身内の結婚になると・・・・
ある日両親に会ってほしい人がいると打ち明ける主人公愛子。愛子と隆志の結婚話が進んでいく。隆志が帰った後、祖父の「聞き合わせ、部落のもんじゃったら困るだろ」の一言が家族を苦悩の日々へと・・・。娘の幸せを考える両親の苦悩の日々。何も知らない隆志が愛子を案じてやってくる。 父と母は、隆志と話をしていく中で心が変わっていく。

  


第12作 「みんな がんばろな」41分  1995年(平成7年)  清水 聖三  

第12作 「みんな がんばろな」
 テーマ・・・いじめ問題
   クラスのいじめ問題について学習会で学ぶ、ゆみ子が立ち上がる。
 学習会で部落差別のおこりを学び(ゆみ子は将来差別を受けるかもしれないという不安から
 はじめはいじめる側にいた)立ちあっがていく。
  (いじめも同和問題と同じ 意識が変わらなければ解決しない)

 


 第13作 「明日にかける橋」37分   1996年(平成8年) 片山 隆志   

テーマ・・・部落差別と障害者差別
   部落の産業「竹かご」をつくり販売先で差別を受ける
   障害者差別  差別者(被差別部落)との間に川がある 橋を架けよう
「差別心を持ったもんは、なかなか変わらんと思うがのー」「人の心は変えられます。自分の 差別心に気づいたとき、人は変わる」「足が不自由な人とそうでない人の間には何か渡れな い川があると思っていた、でもその川には橋が架けられると思っている。仲間を増やすこと によって架けられると思っている。部落差別もそうだ、訳のわからない偏見が周りの人との 間に川を作ってしまっている。でもそこに橋を架けてここまで来てくれた・・・・・」

  


 第14作 「心を見つめて」  35分  1997年(平成9年)  片山 隆志  

テーマ・・・ 部落差別
     部落差別について 人権集会での劇中の劇
     同和教育をするから差別がなくならない そっとしておけば・・・
    『倒れたら立ち上がればいい
    その倒れ方が大きいほど倒れたことをバネにして立ち上がればいい 』


 

 第15作 「扉の向こうに」39分  1998年(平成10年)   片山 隆志 

  第15作 「扉の向こうに」
 テーマ・・・ 学習会って何をしているの どうして同和地区だけにあるの
       冬季合宿の会場(劇中の劇)連帯参加
 「私は地区の子とともに部落差別をなくしていく仲間じゃないといけない。でも一方で私は 差別を残している当事者でもあるんだ。」差別は差別をするものが変わらないとなくなるは ずがありません。私たちこそが差別をなくしていく鍵を握っているのです。

 
 

 第16作 「ふるさと」  1999(平成11年)       南部守・久米宏美

 テーマ・・・ 聴覚障害  離島(伊島)差別
  耳の不自由な敏恵と伊島から転校してきた浪江がいっしょに手話教室で学ぶ・・
 麻子は日頃から障害者や学習会で学ぶ仲間に対して同情して優しく接していたが「ふーん。 車椅子の人でも結婚できるん」テニスの大会で「えーっ。伊島の子にや負けたんえ」
 等の発言・・・ 「障害を持つ人は障害があるから悲しいのではない、障害者に対する差別が あるから悲しいのです。」「同和地区っていう言葉があるだろ、ほんまはほんなもんないん じゃ、あるんはな、差別する人の心の中に同和地区があるんじゃ」
    伊島に帰る連絡船に乗る浪江に麻子は手話で気持ちを伝える。

  


 第17作 「蜃気楼・ 葵徳川八代吉宗大変記」   2000(平成12年)
            小河ドラマシリーズ第一弾   南部守・吉岡博文・久米宏美

テーマ・・・家柄や先祖に対する幻想
    八代将軍吉宗の母親は和歌山の百姓出身
    農民の娘を武士の家の養女にする・・徳川家の系図に女性は書かれていない
    日本の歴史から女性を消すと一続きの系図ができる
    吉宗は武士でもあるし農民でもある,それを武士だと思いこんでいる。幻想
    部落差別も幻想 世間に負けて結婚を反対 自分の弱さを世間のせいにする


 

 第18作 「ジグソーパズル」39分   2001年(平成13年) 久米宏美(生徒)     

 テーマ・・・ 偏見 因習 占い 迷信が差別を生む
  占いを信じますか  新築の建て前のもち投げ(男だけ)迷信
家の敷居を踏む (先祖の顔を踏む) 女の人は相撲の土俵に上がれん
部落差別(結婚問題)信じてもいい迷信(茶柱)占いも迷信も人間が作ったも の、人間が壊せ るもの。 人生はジグゾーパズル


 

第19作 「それがし人間で候」 38分  2002年(平成14年)
                  小河ドラマシリーズ第二弾    吉岡博文

テーマ・・・歴史の中の民衆の本当の姿は・・・たくましく、優しく
     江戸時代 明石藩松平斉宣(将軍の子)が参勤交代の途中で暗殺された
          前の参勤交代の時、3歳の子どもを切り捨てた・・・その親が
      江戸時代の厳しい身分制度の中で民衆は屈従ばかりしてきたわけでは
      ない。権力や法の目をくぐり抜け、わりとしたたかに生きてきた。
      身分や家柄にとらわれず生きたいろいろな人たちの姿を描いている。
      被差別部落の家を修理した大工の話・・・(古文書より)


 

 第20作 「異聞 榎本武揚伝」  49分  2003年(平成15年)
                    小河ドラマシリーズ完結編   吉岡博文

 テーマ・・・部落差別の正体  真実と幻想
    明治時代 榎本武揚(幕末 五稜郭の戦い・明治政府のなかで活躍)
         後に海軍中尉,外務大臣,華族になる
    史実・・・幕末 五稜郭の戦いに敗れ,罪人として被差別部落に送られる
         そのとき村の娘との間に子どもが生まれる。
    部落差別の正体  
       自分の先祖をさかのぼると400年前では100万人になる
          その中にはいろいろな人がいたはず・・・



 第21作 「白い虚構」     2004年(平成16年)     吉岡博文

  テーマ・・・結婚差別
     主人公よしおの祖父は、名家意識が強く、孫娘弘美の結婚に反対していた。        交際相手が有名な医者であるが出身が被差別部落出身ということを理由に
    である。悩む姉弘美のために弟よしおは、一計を案じ祖父を説得することに。        その秘策とは・・・・。部落差別の正体に迫ります。
    *注 劇中の「侍帳」等は実際は寺院に存在しない。また個人情報のかんけいもあり、寺院で           は現在家系等について、ほとんど調べられない




 第22作 「山茶花」(さざんか)  2005年(平成17年)   吉岡博文

  テーマ・・・身分差別
    「きれいな山茶花,わたしの故郷にも咲いているかしら・・・」一途な恋を
    信じた八重を襲う悲しい運命。身分違いを理由に幸七との結婚を反対され,
    故郷へ帰ろうとするが,そのとき・・・
    人権劇第22作「山茶花」は,厳しい身分差別の中で差別を乗り越え,した
    たかに優しく生きた人々の姿を描き出しています。

第22作 「山茶花」



 第23作 「 明日へ・・・」    2006年(平成18年)  久米英種

  テーマ・・・部落差別
     結婚を機に新居を郊外に移そうとするあゆみが社内で引っ越し先を上司
    や同僚に告げる。しかし,直後に周りの反応がどうもおかしいことに気づく。
   あゆみは同僚の「そこは同和地区・・・」といった一言を敏感に受け,葛藤
    するのですが・・・
    それを知ったうえで計画した家族や結婚相手に説得される


   この劇は、今なお心の奥底に残る差別意識や偏見を取り払い明日に向かって
  一人一人が前向きに歩もうとする姿を描いています。

 


第23作 「明日へ・・・」
2006 10月29日

 第24作 「心の扉」        2007年(平成19年)東明&2年生

  上演日時  2007年10月21日(日)
  場  所  福井町総合センター2F大ホール

 
【ストーリー】
 
耳が不自由なことがクラスの生徒たちに知られてから、いじめにあう馬場あゆみ。
男子の中でいじめられ役の明。クラスの中にはいじめっ子、いじめられっ子、見てるだけの子、それぞれが様々な思いを持ちながら複雑な人間関係に悩み、流されていく・・・。
 現在、社会問題になっている「いじめ」をテーマに取り上げ、実態を直視し、いじめに潜む差別意識や偏見に気づき、立ち上がろうとする姿を描いています。
 





 第25作 春寒(はるがん)リターンズ」 東明&2年生
                         2008年(平成20年)

  上演日時  2008年10月26日(日)
  場  所  福井町総合センター2F大ホール

 
【ストーリー】
 

 福井中学校人権劇第一作「春寒」から25年。あの頃中学生だった友子は、結婚して母になりました。この「春寒リターンズ」は、友子の娘、裕梨をめぐる物語です。
 裕梨は、母親によく似て、しっかり者で優秀、誰からも一目おかれる存在です。そんな裕梨があるとき携帯電話の裏サイトの被害者に……。人を信じられなくなり悩む裕梨。裕梨や裕梨を取り巻く人たちは、その問題にどう関わっていくのでしょう。現代社会の裏に潜む差別事象を通して、人としての生き方、家族の思い、真の友情とは何かなど、それぞれの立場で探っていくというストーリーです。
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これらの人権劇のDVDと台本があります。ご入用のかたは連絡してください。
福井中学校『人権劇の歩み』が完成しました。1部 3000円です。
 E-mail 
bamboo21@mb.infoeddy.ne.jp
  TEL   0884 34 2234    FAX  0884 34-2237

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